整備士の仕事で待遇がいまいち!ディーラーへの転職は可能?

町の小さな整備工場の整備士は待遇があまり良くないケースが多いです。整備士の仕事は体力勝負できついため、それに見合う待遇のところで働きたいでしょう。整備士は職場による待遇差が比較的大きく、同じ仕事をしていても職場により収入がかなり違ってきます。そのため、待遇のいまいちな職場で働いている整備士の中には、カーディーラーなどに転職を検討する人も多いです。ここでは整備士の転職について解説していきます。

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整備士の年収や待遇の現状とは

まずは整備士の年収額や待遇について見ていきましょう。

全産業と比べて低め

平成28年の賃金構造基本統計調査によると、整備士の平均年収は約418万円です。国内の全産業の平均年収は約490万円であるため、整備士は平均的な水準よりも低いということになります。

一方で整備士の仕事は決して楽な仕事ではありません。基本的に立ち仕事で、重い部品を運んだり持ち上げたりすることが多いです。営業職の人と比べると、残業は少なめですが、かなりの体力がないと務まりません。年収額の割には厳しい内容の仕事といえます。

高卒で整備工場などに就職した人の場合には月収15万円程度で働くケースが多いです。専門学校卒なら、17万円程度からスタートします。勤続年数が増えるとともに昇給しますが、それでも仕事内容を考慮すると見合わないと感じている人が多いです。

ただ、最近では整備士の待遇も改善されつつあります。現在のところあまり恵まれた労働環境でなくても、将来的には仕事内容に見合う待遇になるかもしれません。

勤務先による違いも大きい

整備士の勤務先は主に民間整備工場や中古車販売店、カー用品店、カーディーラーなどが挙げられます。いずれの勤務先でも整備士の仕事は体力勝負で厳しいという点に変わりはありません。しかし、年収額や福利厚生などの待遇面に関しては、勤務先による違いがかなり大きいです。

全体的な傾向として見てみると、従業員数が少ない民間整備工場などでは、福利厚生があまり充実していません。給料も安く、待遇に関して不満に思っている人が多いです。これに対して、カーディーラーで働いている整備士の場合には、待遇が比較的恵まれています。年収額が平均して高く、福利厚生も充実していることが多いです。

仕事内容に関しては、待遇面ほどの違いはありませんが、勤務先によってやや異なります。民間整備工場などでは、基本的に自動車のメーカーや車種を選ばず対応しなければなりません。長く勤めている人でも、これまで扱ったことのない車種の整備をする機会もあるでしょう。また、板金塗装の仕事が多いのも民間整備工場の特徴の1つです。

これに対して、カーディーラーの整備士であれば、他のメーカーの車種の整備を行う機会はまずありません。整備を行う車は自社で販売しているメーカーの車種のみです。ただ、リコール時の対応や、オプションの取り付けなど、カーディーラーの整備士ならではの仕事もあります。

整備士の経験を活かして転職するならカーディーラー

民間整備工場などで整備士の仕事をしていた人なら、カーディーラーへ転職するケースが多いです。よくある2つのパターンについて見ていきましょう。

民間整備工場からカーディーラーの整備士へ

待遇面の差などから、民間整備工場で働いている整備士が転職を検討する際に、カーディーラーを候補に考える人が多いでしょう。カーディーラーの整備士であれば、職種は同じ整備士であるため、取得済みの資格やこれまで培った技術などをそのまま活かせるのも大きなメリットです。

仕事内容はカーディーラーと民間整備工場で多少異なる面はあっても、大部分は共通しています。これまでと似た内容の仕事をして高い給料がもらえることを魅力的に感じて、カーディーラーへの転職を考える人も多いです。

カーディーラーでは中途採用の募集をするときには、たいていの場合、職種を分けて募集します。ただ、整備士として採用された人でも、入社後ずっと整備士の仕事に従事するとは限りません。将来的に営業職に異動になるケースも見られます。

カーディーラーの場合には、整備士よりも営業職の方が平均年収は高めです。そのため、さらに年収額がアップする可能性があります。営業職の仕事を経験することで、キャリアアップに繋がることも多いです。

整備士からカーディーラーの営業職へ

整備士の待遇面だけでなく、整備士の仕事内容そのものに関して自分に合っていないと感じている人なら、他の職種への転職を検討するでしょう。そのようなケースでよく選ばれる転職先に、カーディーラーの営業職があります。車が好きでも体力面で整備士の仕事がきついと感じている人におすすめできる転職先です。

整備士の仕事と営業職の仕事は、全く違うように思えるかもしれません。しかし、カーディーラーの営業職なら、車の知識は必須です。営業職に整備士ほど専門的な知識は求められませんが、これまで整備士として仕事をしてきて得た知識を活かせます。

また、これまで営業職の経験がない人は、やや不安に感じるかもしれません。しかし、ディーラーの整備士も、営業職へ異動になることがよくあります。それでたいていの人は、上手くやっていますが、整備士から営業職へという点では変わりません。整備士以外で車に関わる仕事をしたいなら、カーディーラーの営業職をぜひ検討してみるといいでしょう。

上手な転職活動の方法

転職を成功させるためにはきちんと計画を立てて転職活動を行うことが大切です。また、求人の探し方も転職活動の行方に大きく影響してきます。

現在の職場を辞めるのは転職先が決まってから

転職活動にかける期間は、3~6ヶ月程度を目安にするといいでしょう。転職活動は現在の職場を辞めてから開始するやり方と、在職しながら転職活動を並行するやり方があります。どちらも一長一短ありますが、現在の職場をすぐにでも辞めたい事情がない限り、在職しながら平行するのが無難です。内定が決まるまで転職のことは上司に話さないでおきましょう。

そうすれば空白期間を作らずに済み、収入が途切れることもありません。もし転職希望先から内定を得られなかった場合には、これまで通り現在の職場で働き続けられます。居づらくなるようなこともありません。

転職活動のスケジュールの例としては、最初の2週間程度で求人をチェックするなど情報収集を行います。

この時期に自己分析や志望動機の整理もきちんと行っておくのが望ましいです。詳細な自己分析や志望動機の整理が内定獲得に繋がります。これまで整備士の仕事をしてきて培った知識を活かせることをアピールしましょう。

その後1~2ヶ月程度の期間で応募をして面接を受けにいきます。希望するところから内定を獲得できたら、現在の職場の上司に打ち明けましょう。入社まで1~3ヶ月程度時間的余裕を持っておけば、退職手続きや引き継ぎなどで慌てることもありません。現在の職場への迷惑も最小限にとどめられ、トラブルなく辞められるでしょう。

どのようにして求人を探すか

求人を探す方法は、主にハローワークや求人誌、転職サイト、転職エージェントなどがあります。ハローワークと求人誌は地方の人が地元の求人をチェックするのに便利です。ただ、少しでも好条件の職場を探したい場合には、転職サイトや転職エージェントを利用するのがいいでしょう。ハローワークや求人誌に載っていない求人も多数取り扱っています。

そして、カーディーラーなど車関係の職場に絞って探したいのであれば、ルマヤドットネットがおすすめです。クルマヤドットネットは、車関係の求人を専門に取り扱っています。好条件で整備士の経験を活かせる求人も多いです。キャリアコンサルタントによる転職支援サービスも受けられます。利用するのに一切料金はかからないので、転職をするならぜひクルマヤドットネットを利用してみてください。

まとめ

整備士は仕事内容に大きな差がなくても、職場によって待遇差が大きい職種です。カーディーラーの整備士が比較的に好待遇であるため、待遇の良くない職場で働いているのであれば、転職を視野に入れて検討してみましょう。また、カーディーラーの営業職に転職すれば、整備士として身につけた知識を活かしつつ、さらなる年収アップも期待できます。