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重機整備士とは?
重機整備士は、正式名称を「建設機械整備技能士」といい、建設現場で活躍するショベルカーやユンボなどの建設機械を整備するために必要な国家資格になります。都市開発が進む地域では活躍の場が広がっています。
建設現場や多くの人々が働いており、建設機械の整備不良があれば重大事故につながりかねません。重機整備士は、建設現場の安全を支える上で必要な資格であり、非常に重要な役目を果たします。
主な業務は、建設機械の各種整備、修理、カスタマイズです。これらは建設現場や整備工場で行うこともあります。さらに、重機の販売会社に所属する重機整備士は、安全講習やメンテナンス講習などに携わることもあります。
また、建設機械は労働安全衛生法によって「定期自主検査」をおこなうことが義務付けられていますので、重機整備士による安全点検が欠かせません。定期自主検査は自動車の車検のようなものですので、安全に運行するためには非常に重要な検査といえます。
重機整備士に必要な資格と条件
次に、重機整備士の資格を取得する方法とその条件について確認しておきましょう。
建設機械整備技能士の資格
重機整備士の資格試験の概要は、以下のとおりです。
- 学科試験……7月下旬~9月下旬・1月下旬~2月上旬
- 実技試験……6月上旬~9月上旬・12月上旬~2月中旬
- 合格発表……10月上旬・3月中旬
- 受験料……学科試験:3,100円 実技試験:16,500円(都道府県によって異なる場合があり)
- 受験申込先……中央職業能力開発協会(ホームページ:https://www.javada.or.jp/)
- 合格基準……それぞれ100点満点で、学科試験・65点以上、実技試験・60点以上
試験は特級、1級、2級に分かれています。2級に合格していれば、重機のメンテナンスや修理などの作業はほとんどできるため、実質的には2級取得者が多いようです。
また、特級は建設現場の監督者または管理者クラスの技能が求められています。重機整備士のなかでは最上級の資格となりますので、その分、実務経験や知識が必要となります。2級でも重機整備士として働くには十分な資格ですが、長い経験を持っているなら挑戦して見る価値はあるでしょう。
試験を受けるための条件
重機整備士試験は、2級でも「2年以上建設機械の整備の実務経験が必要」など、誰でも受験できるわけではなく、受験のための条件があります。ここでは各試験を受けるための条件を確認しておきましょう。
- 特級……1級合格後、5年以上の実務経験が必要
- 1級……7年以上の実務試験または、2級合格後2年以上の実務経験が必要(学歴により実務試験が不要)
- 2級……実務試験2年以上(学歴により実務試験が不要)
このように、重機整備士は、特級、1級、2級と分かれており、2級でも実務経験が2年以上必要です。さらに1級では受験までに7年以上の実務経験または、2級合格後に2年以上の実務経験が必要となるなど、非常に高い技能が求められています。ただ、1級を取得すると、現場の管理責任者として働くことが可能になるため、将来を見据えるなら1級資格は欲しいところです。
1級は2級の資格を保持していなくても、7年以上重機の整備の実務経験があれば、受験可能です。建設現場や勤め先で長年重機の整備に携わってきた人は、1級の試験を受けることが可能になります。建設機械の整備に自信がある人、我こそはと思う人は思い切って挑戦してみてはいかがでしょうか。
試験の合格率
では、気になる重機整備士の合格率を見ていきましょう。やはり国家試験ということで整備に関わる他の「自動車整備士」や「産業車両整備技能士」と同じように難易度は高めとなっています。
- 特級……55%
- 1級……2%
- 2級……44%
この数字は、学科試験と実技試験をあわせた合格率です。いずれも、普段仕事で重機整備をおこなっている人たちばかりですので、学科試験より実技試験のほうが合格率は高めです。少し難しいかもしれませんが、学科試験に力を入れることで合格が見えてきます。
試験対策
では、合格を勝ち取るためには、どのような試験対策があるのかを見ていきます。まずは各級の試験内容について確認しておきましょう。
<1級・2級>
■学科試験・建設機械・建設機械整備法・材料・機械要素・燃料および油脂類・力学および材料力学・製図・電気・安全衛生
■実技試験 建設機械整備作業
<特級>
学科試験
工程管理・作業管理・品質管理・原価管理・安全衛生管理および環境の保全・作業指導・設備管理・建設機械整備に関する現場技術
実技試験
工程管理・作業管理・品質管理・原価管理・安全衛生管理・作業指導・設備管理
1級、2級の試験内容に変わりはありません。ただ、1級には「建設機械の見積もり」が含まれていますので、その点だけが2級との試験内容の違いです。1級合格を目指すなら、「整備工数の見積もり」をしっかりと勉強しておく必要があるでしょう。
また、1級や特級は難易度が高めです。特に特級の試験は管理者としての試験に相当するため、管理に関する問題が多く出題されています。いずれも試験対策を念入りにしておきましょう。
重機整備士は独学でも受験対策が可能ですが、各都道府県の職業能力開発協会で講習会が実施されていますので確認しておきましょう。また、重機整備士のテキストは中央職業能力開発協会図書センターから購入できます。
どの資格試験にもいえることですが、学科試験は過去に出題されたいわゆる「過去問」から多く出されます。過去問をいかに多く解くかが合格の決め手だといっても過言ではありません。テキストを参考に各年度の問題を解くことが、合格への一番の近道です。社会人になってからの資格試験は大変ですが、時間を有効に使って将来のためにぜひがんばってみてください。
試験に合格したら求人を探そう
「重機整備士の資格を取得したい……」そう思ったキッカケはいったいなんだったのでしょうか。難しい資格試験を受ける人は、「もっと年収をアップさせたい」「自分の力を試してみたい」と思われている人がほとんどでしょう。
とはいえ、「今の職場では自分の夢を実現できそうにない」と思う人も少なからずいるでしょう。年収をアップさせたい理由、自分の力を試したいと思った理由などをひとつひとつあげてみると、自分が目指していることは、転職によって叶えられる可能性があるのです。
たとえば、給与。これまでの実績や経験が給与に反映されていなければ不満がたまるばかりです。「自分の実力が適正に評価されていないのでは……」と不安に感じてしまうのも仕方のないことでしょう。
仕事自体は充実していて人間関係がよくても、「評価」つまり給与が自分の実績や取得した努力して取得した資格に伴っていなければ転職も夢を叶えるための候補に加えてみましょう。
しかし、一口に転職といっても、毎日の仕事に追われながら希望の条件にあう転職先を自分で探すのは大変です。しかも多くの転職サイトでは、さまざまな職種をまとめて紹介しているため、希望の業界を探すだけでも相当な時間がかかります。できるだけ早く夢を叶えたいと思っているのに時間だけが過ぎていく……、そんなジレンマに陥ることもあります。
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まとめ
今回は、重機建設整備士とは何か、その資格条件と難易度について解説してきました。車業界のなかでも大型の建設機械を整備する重機整備士は、建設現場においてなくてはならない人材です。
多くの人が働く建設現場にある重機建機のユンボやショベルカーは、周辺の住民の安全のためにも、適正に整備されていなければ重大な事故へとつながりかねません。自分の希望条件にあう転職をお考えなら、ぜひ一度クルマヤドットネットへご相談ください。重機整備士のキャリアを最大限に活かせる最適な職場をお探しします。自動車業界に詳しいコンサルタントがしっかりサポートします。