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整備士を辞めたい理由
会社自体が忙しすぎる
整備士は需要が多い反面、入れ替わりが激しく、多くの職場で人手不足になっています。そのため、一人の整備士が受け持つ業務の量は多く、負担も大きくなりがちです。
残業は当たり前で、サービス残業をせざるを得ない企業もあります。休日は土日や祝日以外の平日が多く、忙しいときは無休で出勤している整備士もいるといわれています。
整備や修理を依頼するお客様は予約以外にも、飛び込みで入ってくるのが多く、大半は土日や祝日に集中します。スケジュールを立てても思いどおりにはなりません。ただでさえ余裕が無いところに予定外の依頼が入ってくるので、残業で消化するしかないわけです。ときには車を扱う以外の業務、例えば接客や書類の作成に追われる場合もあります。
本来、車の整備は緊張を強いられる業務です。常にケガや車トラブルと背中合わせで取り組まなければいけません。そのため、整備士は時間をかけて慎重に整備する必要があります。けれども、お客様や上司からは「作業が遅い!」と理不尽に怒られるのも少なくありません。
待遇に不満がある
どんなに仕事が忙しくても、労働時間に見合った給料が支払われていれば、まだ頑張れるでしょう。しかし、基本給・残業代も少なく「何のために働いているのか」と考えてしまう人も多いです。
また、整備士の昇給は会社によって大きく変わります。10年働いてやっと月収が数万円上がる会社もあるのです。これでは、結婚して家族を持つのも難しく、将来に希望を持てません。独自の資格制度を設けて、昇格基準を明確にしている職場もありますが、まだまだ浸透はしていないでしょう。
最近は「インセンティブ制度」を導入して、整備や修理の数をこなしたり、客の満足度を高めたりしたら、追加で給与を支払ってくれる職場も増えています。頑張り次第で給与が増える反面、波があって収入の見通しを立てづらいのがネックです。
人間関係に悩む
整備士が働くカーディーラーや整備工場の人間関係が悪いことから「整備士を辞めたい」と考える人も多いのではないでしょうか?たとえば、慢性的な人手不足と課せられるノルマによって、常にギスギスした雰囲気になっていませんか。整備士に限らず、組織に属している人は人間関係が心配ですよね。周りに気を遣う人は、それだけでストレスになるでしょう。
整備士を辞めたいときの注意点
整備士にはこれだけの問題点がありますが、安易に辞めてしまうのはおすすめできません。辞める前に確認しておきたいポイントが2つあります。
自分の気持ちをはっきりさせる
まずは整備士として働くことを辞めるのかどうかを考えてみましょう。整備士になる人は、独学するか専門学校に通って、整備士の資格を取得していることが、ほとんどですよね。「もう車も見たくない!」と整備士を辞めて異業種に転職すると、時間やお金をかけて取った資格を活かしきることができない可能性があります。
転職後に再び整備士へ戻る道もありますが、ブランクが長くなるほど再就職は難しくなります。年齢が上がってくるとなおさらです。そのときになって後悔しないか、自分の気持ちをはっきりさせておきましょう。
また、仕事で抱えている悩みは、転職しなくても解決するかもしれません。例えば職場の人間関係がうまくいかないのであれば、同じ会社の別の店舗に異動するという手段があります。整備士の仕事が向いていないと思うのであれば、配置転換で別の業務に携われるかもしれません。このように転職以外の可能性も選択肢に入れたうえで、気持ちをはっきりさせましょう。
将来への不安を払拭しておく
整備士の仕事を辞めて心配なのは、将来への不安です。整備士の仕事を続けている限りは、収入を得られます。退職するとそれが無くなってしまうので、生活が難しくなりますよね。
すぐに転職先が見つかればいいですが、土日や祝日に休めて給料も高い職場ほど退職者が少なく、求人が出ても真っ先に埋まってしまいます。早く収入が欲しいからと、希望の条件に合わない企業に転職したのでは意味がありません。
そのような将来の不安を解消するには、再就職先が決まってから辞めるのが望ましいでしょう。再就職先が決まっていれば、少なくとも給料が途切れる心配はありません。また、慌てて転職する必要もないので、じっくりと納得いくまで新たな職場を探せます。
転職できても、それで終わりではありません。職場になじめなかったり、やりがいを感じられなかったりすれば、転職を繰り返すことになるかもしれません。そうならないように、自分の適性を見極めて、長く続けられる職場を選びたいものです。
整備士から転職するには!
では、これまで整備士として働いてきた人は、どのような業種が向いているのでしょうか。
整備士としての知識・経験を生かせる転職が理想
せっかく「自動車整備士」という国家資格を持っており、実務経験もあるのですから、転職先で培った知識とスキルを発揮できれば働きやすいでしょう。となれば、整備士のまま別のディーラーや整備工場に転職するのがおすすめです。
多くのディーラーや整備工場は整備士不足に悩まされていますし、経験者は優遇されます。その分、前の職場より待遇が良くなるかもしれません。ただし、同じ業界にいる以上、休日を思うように取れなかったり、独特な人間関係で悩まされたりするのが避けられないのは要注意です。
同じ車関係の仕事に転職するという選択肢もあります。例えば車を組み立てる工場での勤務や、自動車販売の営業などです。どちらも整備士とは業務内容が異なりますが、必要とする知識は共通しています。整備士の資格や経験をアピールすると転職しやすいでしょう。
別業種なら、こんな仕事が整備士におすすめ
資格や経験に未練が無いなら、まったくの別の業種を選んでも良いでしょう。新たな気持ちで再スタートできます。
例えば飲食業界や営業職は慢性的な人手不足で、未経験でも就業のチャンスが豊富です。運転免許があれば運送業もできます。ただし、いずれの業種も整備士と同様の、あるいは別の問題があって離職率が多いため、職場選びを間違えないようにしましょう。
同じ車関係の仕事に転職するという選択肢もあります。例えば車を組み立てる工場での勤務や、自動車販売の営業などです。どちらも整備士とは業務内容が異なりますが、必要とする知識は共通しています。整備士の資格や経験をアピールすると転職しやすいでしょう。
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まとめ
整備士の仕事は忙しい割に待遇が低いことや、人間関係が問題で「辞めたい」と思う人が続出しています。もしも辞めるのであれば、先に転職先を見つけておくと、じっくり選べますし、給与が途切れる心配もありません。
できれば同じ整備士として働けるところに転職するのが望ましいですが、まったくの異業種や、別の車関係の仕事に就くという選択肢もあります。