テストドライバーってどんな仕事なの?

テストドライバーはあまり聞きなれない職業ですが、自動車の開発には無くてはならない存在です。 昨今の自動車開発現場では、車両の性能分析や様々な運転条件を想定したテストをコンピュータシミュレーションによって行うことができるようになりました。ですが、シミュレーション技術が進化しても、テストドライバーによる実車の走行試験は欠かすことができない重要なプロセスです。 本日はテストドライバーの仕事内容や、実際に仕事に就くためには何が必要なのかをご紹介させていただきます。

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テストドライバーの仕事内容

テストドライバーは開発段階の車両に実際に乗車し、車体の機能や性能を実車でテストし、様々なデータを収集・分析することが主な仕事です。開発中の車体の走行データを正しく取得するために何度も試験を行い、仮説と検証を繰り返します。

基本的な走行試験は普通走行から始まり、エンジンの動きを見る加速試験、タイヤ周りの性能を確認する迂回試験・登坂試験を行います。
また、走行試験では、見通しの良い道で晴天の日に走行をするだけでなく、下記のような環境を想定した試験も行われます。

・雨天
・霧の中
・デコボコ道
・滑りやすい道
・雪道

このような環境下では事故が起こりやすいため、安全性を追及するための重要な試験です。
走行後は車体やタイヤに不具合や気になる点が無かったか、乗り心地や運転の快適さについてのレポートを作成し、報告を行います。

このレポートと、走行試験によって収集した正確なデータを基に、車体の開発担当者が再度設計を見直したり、使用部品の変更などを行います。

テストドライバーに必要な資格やスキル

テストドライバーになるためには、普通自動車運転免許が必要です。
新車種として開発が多いのはAT(オートマチック)車がほとんどですが、中にはMT(マニュアル)車での走行試験を行う場合もあるため、どちらも運転出来る必要があります。
その他に必要なスキルとしては下記のようなものが挙げられます。

【高度な運転技術】
テストドライバーは単に車の運転ができるだけではなく、高度な運転技術が必要とされます。例えば、旋回試験では高速走行のままブレーキを掛ける円旋回を行う必要があります。また、緊急時には冷静で適切な判断と操作が求められます。

【分析能力】
テストドライバーは自動車を走行させるだけではなく、走行状態や車体について様々な分析をしなければなりません。そのため、常に自動車の性能に気を使い、些細な不具合も見逃さないように試験走行をする必要があります。また、走行試験によって得られたデータを基に車両開発や修正が進められるため、データの取り残しや不備がないよう入念に走行試験を行い、分析結果を正しく報告する能力も求められます。

まとめ

今回はテストドライバーについてご紹介させていただきました。
近年、自動車の技術革新は目覚ましく、高度な電子制御システムや自動運転の実現に向けた開発が様々なメーカーによって進められています。このような最新技術の安全性確認においてもテストドライバーは必要不可欠な存在であり、今後も引き続きニーズのある職業と言えるでしょう。

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