車屋での営業を考えているあなた!仕事内容について知っておこう

自動車業界は今、世界的に見ても改革の時を迎えています。AIを活用した自動運転の開発競争や、EV車(電気自動車)の本格普及など、自動車を巡る話題は尽きることがありません。 若者の車離れなどの影響もあり、国内での自動車の売り上げは微減状態ですが、未来の暮らしと直結した産業である自動車業界は、まだまだ大きな可能性を秘めています。 そんな自動車業界の営業職への転職を検討している方へ向け、実際の仕事内容や、メリット・デメリット、求められる資質などについてご紹介します。

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車の営業マンの仕事内容って?どんなことをするの?

自動車会社の営業マンにはふたつのタイプがあります。「自動車メーカーの営業」と「カーディーラーの営業」です。

自動車メーカーとはトヨタ、日産、ホンダなど、文字どおり車を作っている会社です。対してカーディーラーは、メーカーが作った車を売る専門の会社。トヨタのトヨペット、ネッツ、日産のブルーステージ、レッドステージなどがこれにあたります。

自動車メーカーの営業の仕事は、カーディーラーに対しての営業支援や官公庁、法人への営業が大半です。一方、私たちが車の購入を考えたときに訪れる、道路沿いのガラス張りの店は、ほぼカーディーラーです。

つまり、実際に個人の顧客と接し、車の案内や販売を行うのは、カーディーラーの営業マンなのです。ここでは、そんなカーディーラーの営業マンの業務の実態をお伝えします。

車を売る営業ってどんな手法があるの?

カーディーラーの営業マンの一番の仕事は当然「車を販売する」ことですが、そのための業務は「外回り型営業」と「来店型営業」の2パターンに分かれます。外回り型営業はお客様の元へと出向いての営業、来店型営業はその名のとおり、来店されたお客様の対応を行います。

外回り型営業では既存の顧客の元へ伺い、車の調子などを聞きながら新車を提案するといった活動を行います。新規の飛び込み営業は最近ではほぼ行っていないところが多いようです。また、法人や大口の顧客を訪問することもあります。

来店型営業に関しては、平日は来店したお客様への接客と商談が主業務となります。また、土日のイベントへ向け、電話営業などによりイベントの案内や新車情報の提供なども行います。

土日はイベントでの対応がメインです。よくテレビCMなどでも見かける「○○新車フェア」「○○特別試乗会」といったものです。

平日にアポを取っていたお客様が来店すれば、車の点検の実施や、新車案内、や買い替えの提案を行います。イベントにはフリーで来店されるお客様も多く、その対応を行うこともあります。

また、試乗希望のお客様は購入意欲が高い傾向にあるため、詳細な説明などで、商談や次のアポへと繋げることも行う必要があるでしょう。

車を売るだけ?接客以外の時は何をしているの?

カーディーラーでの営業の仕事は車を売ることですが、それだけではありません。朝礼前にはショールームの掃除や、試乗車・展示車の洗車を行います。

個人のお客様だけではなく、保険会社や板金工場など取引企業とのやりとりもあり、平日の日中は事務所での電話応対や書類作成など業務は多岐に渡ります。

また「引取納車」も業務のひとつです。これは定期点検の車をお客様の自宅へ引き取りに伺い、点検が終わるとまた車を戻しに行くという作業です。ときには、「バッテリーが上がった」などお客様からのトラブルの連絡に、バッテリー交換のために駆けつけるということもあります。

新車購入の契約をいただいたお客様の、契約書類や車庫証明書類の作成などの納車手続きを行うことも重要な仕事です。自宅に伺う必要がある際も、先方の都合に合わせることになるため、夜になることもあります。

車の営業マンはどんなところが大変なの?

カーディーラーでの営業マンの仕事内容について、大まかにご理解いただけたと思います。カーディーラーの営業は激務と言われることも多いのですが、実際のところはどうなのでしょう。

車というのは、多くの方にとって、一生の中で家の次に高い買い物でしょう。そのため、それを売る営業マンにとっては、やりがいのある仕事ではありますが、反面、肉体的・精神的にきつい面もある筈です。休日やノルマなどはどうなっているのか、実態について見ていきます。

休日が稼ぎ時なので土日のお休みがあまりとれない

営業の仕事内容でもご紹介したように、土日はカーディーラーにとってはイベントなどもあって来店者も多く、契約が見込まれます。そのため、カーディーラーの定休日は、土日ではなく平日の月曜日から水曜日に設定されており、それにプラスして、シフトで週一の休みを取ることが多いようです。

カーディーラーの営業は全てにおいて、活動時間をお客様の都合に合わせることが発生する傾向が強い仕事であり、休日であっても、担当するお客様からその日に来店したい連絡があれば出勤することもあります。

数字を追わなくていけないので大変

熾烈な競争が続く自動車業界にあって、カーディーラーの営業マンに求められる成果は、「1台でも多くの車を売る」ことになります。営業マンは毎月の売り上げ目標が課せられているところも少なくなく、数字達成のために、頭と足を使った営業活動が必要になります。

以前は普通に行われていた訪問での飛び込み営業は、現在ではほとんどなくっています。これは、消費者からのクレームで企業イメージを落とさぬようにとの配慮によるものです。

業マンの主な業務は、見込み客への営業や店舗への来場誘致へと移ってきており、その分、数字達成にはコミュニケーション能力が要素として重要視される職種になってきていると言えるでしょう。

車の営業で成功するには?何が必要になってくるの??

車という高額な商品を扱うカーディーラーの営業マンには、スマートで華やかなイメージがあるかもしれません。しかし、懸命に営業をかける地道な仕事も行っているのです。カーディーラーの営業マンとして活躍し、結果を出すために必要な資質とはどんなものがあるのでしょうか。

成功するには聞くことにコミットする営業力が必要

飛び込み営業がほとんど行われなくなったことから見ても、現在のカーディーラーの営業に求められるのは、車を売るためのセールストークや、価格交渉値でないことが分かりますね。

一番大事なのは、お客様の話をちゃんと聞くこと。売り込みではなく、お客様が求めているもの、ニーズを聞き出し、それに対して的確な提案ができる能力です。

話を聞くという中には、車のことだけではなく、家族や仕事、趣味などのプライベートも含まれていて雑談めいた会話の中に、お客様が真に求めているものが見えてくることもあります。

お客様の「車が欲しい」と言う気持ちが、「家族一緒に出かけ、最高の思い出を作りたい」、あるいは「子供達が独立して戻ってきた夫婦の時間を大切にしたい」などと言った理由から来ていると分かれば、その思いに応える最適な車種の提案もできる筈です。

信頼されることも重要

高価な買い物である車の購入にあたっては、お客様側もできるだけ信頼できる人から買いたいとの思いがあります。そのためにも、お客様の話にじっくりと耳を傾け、「営業マン」でなく、車の購入をともに考え、支える「サポーター」の立場になることが大事です。「この人は自分のことを分かってくれている」と感じてもらえれば、長期にわたる信頼関係の構築へも繋がります。

お客様にとって欲しい車が決まっているなら、どの営業マンから買っても車は同じものです。しかし、「せっかく買うのだから、この人から買いたい!」と思ってもらえることこそ、カーディーラーの営業マンにとっては何よりの強みであり、やりがいを感じる点でもあるのです。

車の営業マンになる際の注意点についても知っておこう

カーディーラーの営業マンへの転職を考えているなら、いくつか心にとどめておいて欲しいポイントがあります。いずれも基本的なことですが、快適に、楽しく仕事を遂行するのに欠かせないことです。

車好きな人ならなれる!毎日車と接することのできる仕事

カーディーラーの営業マンを目指そうとする人には、当然車好きの人が多いでしょう。車が好きというのは車を売る営業マンにとっては、アドバンテージになります。

車が好きなら車種や性能、走り、歴史といった車関連の知識も豊富でしょうし、車と接する仕事への思いにも深いものがある筈です。買う側のお客様としても、迷いや不安がある中、車への情熱を持ち、幅広い知識とともに提案してくれる営業マンの存在は心強いものです。

ただ、営業マンには売り上げノルマがある場合や、お客様の都合で休日出勤をする場合があるせざるといったハードな面もあります。しかし、車が好きであれば、ハードな仕事であっても比較的モチベーションを高く保つことのができるでしょう。

免許は必ず取っておく必要がある

カーディーラーの営業マンの仕事には「引取納車」や「試乗」など、実際に車の運転をする業務が多くあるので当然、免許は必須です。

現在はAT車が大半ですが、まれにMT車を運転する機会もあるので、MT車の免許を取っておいた方が良いでしょう。また、特別な運転技術こそ必要はありませんが、カーディーラーの営業マンという立場を踏まえれば、日常的に安全運転への意識を持つことの重要性は言うまでもありません。

カーディーラーの営業を考えている人はクルマヤドットネットへ

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まとめ

ここまで、カーディーラーの仕事内容やカーディーラーで働くためには、どのような資格が必要なのかを紹介してきました。カーディーラーはお客様に最適な車を提供する華やかな仕事ではありますが、そこには成果に厳しい面も存在します。

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