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カーディーラーの年収は全産業の平均よりも高い
カーディーラーの年収額は、全産業に対してやや高めという位置づけです。
その詳細について見ていきましょう。
カーディーラーの平均年収は約500万円
カーディーラーの社名の一部には、トヨタや日産など自動車メーカーの名前が用いられていることが多いです。自動車メーカーは大企業がほとんどであるため、一般的には高年収のイメージが強いでしょう。そのため、カーディーラーに対しても、高年収のイメージを抱く人もいます。
カーディーラーは自動車メーカーとは別会社であるため、どちらかといえば年収面で見劣りするケースはあるかもしれません。
しかし、カーディーラーの年収は決して安い方ではありません。
カーディーラーの平均年収は、2017年の賃金構造基本統計調査のデータを引用すると、「全体:507万6200円、男性:521万6700円、女性:379万9700円」でした。
その内訳は男女計で「月収34万4900円、賞与が93万7400円」です。
一方で全産業の平均年収は約420万円であることから、カーディーラーの年収はやや高めといえるでしょう。
参照:https://www.mhlw.go.jp/index.html
まずは320万円程度からスタートすることが多い
カーディーラーへの就職や転職を検討する際に、まず気になるのは新人の年収額でしょう。
カーディーラーの平均年収は約500万円ですが、カーディーラーでは入社したばかりの新人から中堅社員、ベテラン社員まで、幅広い年齢層の人が働いています。当然のことながら、勤続年数が短い人や年齢が若い人は、年収面がやや低めです。
新卒で入社した場合には320万円程度の年収額からスタートするケースが多く、時間外労働が多ければ、その分もっと高くなります。
新人のうちは覚えることが多く、毎日大変ではありますが、それでも車が好きな人ならばやりがいを感じて頑張れる人は多いです。会社により異なりますが、カーディーラーには定期的な昇給やベースアップなどにより、少しずつ給料が上がっていきます。
また、中途採用でカーディーラーに入社した場合も、新人とほぼ同じ待遇でスタートします。
年齢などもほとんど関係なく、新卒と同様に覚えることは多いです。
ただ、実務経験のある人や資格を持っている人などは、多少優遇されるケースもありますので、採用上も有利に働くでしょう。
整職種によって年収に差がある
カーディーラーで働く人の職種は主に営業職と整備士、事務職です。
中途採用だと職種別に求人を募集しているケースもよく見られます。そして、職種によって給料の決まり方は異なり、年収額にも差があるため、職種別の給料について見ていきましょう。
営業職
営業職は来店客に対して、車の説明をしたり希望に合う車を勧めたり、契約を獲得するのが主な仕事です。契約の獲得状況により会社への貢献度に差が出てくるため、給料は基本給と歩合給に分かれています。
基本給は、契約の獲得数にかかわらず、毎月一定額です。歩合給は、契約1件につき いくらという具合で決まります。
カーディーラーでは中途採用の募集をするときには、たいていの場合、職種を分けて募集します。ただ、整備士として採用された人でも、入社後ずっと整備士の仕事に従事するとは限りません。将来的に営業職に異動になるケースも見られます。
そのため、営業職の場合には契約を多く獲得できる人ほど年収額も高くなるのが特徴です。
営業成績の良い人や店長クラスの人だと、年収額が1000万円を超えるケースも見られます。
歩合給の割合は会社によって違いが大きいです。基本給の割合を小さく抑えた上で、歩合給の割合を大きく設定しているところでは、意識の高い人や貪欲な人に合っているでしょう。また、契約後の対応などにより、残業は多めです。
歩合給の他に時間外労働で給料が増えることもあります。
そのため、営業職はカーディーラーの職種の中でも平均年収が高い方です。
新人でも月収が30万円を超えることもあります。
整備士と事務職
整備士は車の修理やメンテナンスなどを行います。営業職と異なり、来店客に対して説明や売り込みなどを行う機会はあまり多くありません。ただ、求められる知識のレベルは営業職よりも高く、重量物などを頻繁に扱います。体力勝負の仕事です。
整備士の平均年収は約420万円で、同じ職場の営業職と比べると、やや低めでしょう。
営業職と異なり、歩合給が導入されている職場は少なく、営業職よりは同じ職場で給料に差がつきにくいです。
そして、カーディーラーに勤務する整備士の場合には、整備士の中でも給料が高く福利厚生も充実しており、待遇面で恵まれています。これに対して町の小さな整備工場などに勤務する整備士の場合には、年収も福利厚生もカーディーラーの整備士よりも見劣りするケースが多いです。
営業職も整備士も男性が大半ですが、事務職はほとんど女性が従事しています。総務や経理などのデスクワークの他に、来店客に対するお茶出しなど、営業職のサポート的な内容の仕事をする機会も多いです。営業職や整備士と比べると、それほどハードではありません。
平均年収について見てみると、事務職は営業職や整備士と比べると低めです。また、カーディーラーの平均年収は男女差が大きいですが、女性の大半が事務職であることが1つの理由として挙げられます。
自動車メーカーによっても年収は異なる
カーディーラーの年収は、自動車メーカーによる差も大きいです。しかし、人気車種の多い自動車メーカーのディーラーが高収入というわけでもありません。では、自動車メーカーによる年収の違いについて見ていきましょう。
外資系メーカーの場合
外資系のディーラーは、国内自動車メーカーのディーラーと比べて、年収が軒並み高めです。
カーディーラーと聞いて国内自動車メーカーのディーラーを思い浮かべる人も多いかもしれませんが、ベンツやBMWの販売店もカーディーラーです。
そして、高級車として名高いベンツのカーディーラーなら、平均年収が800万円もあります。カーディーラー全体の平均と比べるとかなり高めです。平均でその金額であるため、稼げる人はもっと稼いでいるということになります。
店長クラスなら概ね1,000万円程度はいくでしょう。
営業成績の良好な営業マンなら、店長の年収額を超えることもあります。中には年間の販売台数が90台を超えて年収が1,500万円近くにもなる人もいるくらいです。
ベンツの新車を年間で90台も販売するのは、並大抵のことではありませんが、そのくらいの仕事を成し遂げた人は、相応の給料が支給されます。
BMWのディーラーの平均年収は700万円程度で、ベンツのディーラーほど高くはありませんが、国内メーカーのディーラーと比べれば十分高いです。店長クラスになれば、800万円程度になります。
国内大手自動車メーカーの場合
世界でもトップクラスの売上を誇る、トヨタがやはり給与面では高額です。マツダやホンダのカーディーラーの平均年収が約◯◯円なのに対し、トヨタのカーディーラーでは 約◯◯円と大きな格差があります。
店長クラスになれば、さらに年収は高額になるのはトヨタだけではありませんが、もちろんトヨタが最も高いのは言うまでもありません。
また、カーディーラーの中には、自動車メーカーの子会社になっているところもありますが、親会社と子会社の待遇の格差が大きいです。親子会社間で、年収額が200万円以上の差がある自動車メーカーもあります。
カーディーラーが高年収を目指すには?
カーディーラーとして高年収を目指す方法について見ていきましょう。
いますでにカーディーラーに勤めている人は
既にカーディーラーに勤務している人なら、これまで以上にスキルや知識を身にみにつけましょう。営業職の人にとって、特に大事なスキルはコミュニケーション能力です。コミュニケーション能力が向上すれば、契約の獲得率も上がるでしょう。相手に好印象や安心感を与えることが大切です。
そして、車に関する知識のレベルを上げれば、説明をしたり質問に答えたりするときに役立ちます。車の魅力を分かりやすく伝えることで、契約獲得に繋がるでしょう。
また、管理職に就任することで役職手当などが支給されます。年収額アップを狙うなら、ぜひ管理職への就任を目指しましょう。勤続年数も大事です。カーディーラーをはじめ、国内企業の多くは給料に勤続年数が関係します。同じ職場で地道に頑張り続けることが、年収額アップに繋がるのです。
これからカーディーラーになる人は職場選びが重要
現在カーディーラーとは別の仕事をしており、これからカーディーラーへの転職を検討している人なら、将来高年収を狙える職場を転職先に選びましょう。同じカーディーラーでも、職場により平均年収の格差が大きいです。
企業によって基本給も歩合給も異なるため、平均年収の低い職場ではいくら頑張っても限界があります。その職場の中で比べて高年収になることはできても、カーディーラー全体の中で高年収になるのは難しいです。
また、地域による格差もあります。カーディーラーの年収額を都道府県別に見ると、もっとも高いところでは600万を超えますが、その一方で300万円台のところもあるのです。
そして、高年収が狙えるカーディーラーへ転職したいなら、車関係の求人を多く取り扱っている転職サイトを利用しましょう。クルマヤドットネットなら、カーディーラーをはじめ、車関係の仕事の求人が豊富です。高年収を狙えるカーディーラーの求人も多く紹介しています。高年収を目指してカーディーラーへ転職したいなら、まずはクルマヤドットネットに登録してみましょう。
まとめ
カーディーラーの平均年収は500万円前後ですが、これはあくまで平均です。平均の2倍以上稼いでいる人もいれば、300万程度の人もいます。特に営業職は歩合給があるため、同じ職場でも年収額に差がつきやすいです。カーディーラーの仕事はきついといわれることもありますが、歩合給があることで頑張れるという人もいます。車が好きで転職を検討している人は、ぜひカーディーラーを選択肢に入れて検討してみてください。