【BMWマイスターの年収】憧れのマイスターの仕事内容

「いつかはBMWを整備したい…」と一度は憧れを抱き、BMWマイスターを目指している方は多いのではないでしょうか?実は、詳しい仕事内容や年収を知っている方はそう多くはありません。 ここではBMWマイスターについて、年収はもちろん、どれくらいのレベルやスキルが必要なのか、仕事内容はどのようなものなのかをご紹介します。

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BMWマイスターの年収

BMWの不具合を発見し、速やかに対処するBMWマイスターは、いわばBMWのお医者さんです。ここでは、そんなBMW整備士の最高峰である「BMWマイスター」の年収などの給料面を見ていきましょう。

年収は約400〜700万円

BMWの整備士は入社してすぐにBMWマイスターになれるわけではなく、昇格制度で5段階のランク分けがされています。

この昇格制度はBMW独自の実地試験を受け、アプレンティス→ジュニアテクニシャン→BMWテクニシャン→BMWシニアテクニシャン→BMWマイスターと昇格していきます。

企業によって変動はありますが、基本給は平均月20〜35万円程度で、ボーナスや残業代、インセンティブが加わって約400〜700万円の年収になるイメージです。

インセンティブは要確認

インセンティブとは、目標達成によって支給されるボーナスのようなものですが、各カーディーラーによってインセンティブの評価はバラバラです。例えばあるカーディーラーでは、持っている資格に対する基準額に、月のチーム達成率をかけた金額が支給されますが、別のカーディーラーでは、対応案件数や修理の難易度で支給されるところもあります。

いくらインセンティブの金額が多くても、目標を達成しなければ給料として反映されません。達成が難しいインセンティブを設定している場合は、大きく稼ぐには至難の業となります。年収面で差をつけようとすると、インセンティブが達成しやすく、金額も多いカーディーラーの企業選びが肝心となってくるのです。どこで自分にとって好条件のカーディーラーを見つければいいのか悩む人も多いでしょう。

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BMWマイスターの仕事

では、次に一般車を扱う整備士とBMWマイスターの仕事は何が違うのか、BMW独自のレベル分けとBMWマイスターになくてはならない問題解決能力についてご紹介します。

整備士のレベル

BMWでは整備士のことをテクニシャンと呼び、ドイツの慣習に由来した昇格制度を導入しています。この昇格制度では、整備士の技術を5段階で設定しており、入社してすぐは全員アプレンティスからスタートです。以下では、各段階の仕事レベルについて紹介していきます。

・アプレンティス…車の整備に必要な基礎知識をしっかりと身に着け、「自分から積極的に仕事に携われているか」を重点的に評価されます。

・BMWジュニアテクニシャン…次のステップはBMWジュニアテクニシャンです。主に入社して2〜3年目の整備士が多いランクで、まだまだ新人の立ち位置といえます。BMW1・2・3シリーズの定期点検及びオイル交換や一般的なパーツの交換作業ができるようになることが目標です。

・BMWテクニシャン…次のステップはBMWテクニシャンです。このランクになると本格的に「どこが故障しているのか」を診断する段階に入ります。ある程度簡単なモデルであるBMW1・2・3シリーズを対象車種とし、ワークショップスーパーバイザー(工場長)のサポートを受けながら故障診断作業をおこないます。このBMWテクニシャンまでは、トレーニングを受ければ昇格できるでしょう。

・BMWシニアテクニシャン…次はBMWシニアテクニシャンへと昇格します。対象車種は全車種で、すべての構造を熟知し、故障診断はもちろんパーツ交換もスムーズにできなければなりません。ここまで来るとBMWの整備士として独り立ちですが、このランクになるには「BMWサービステスター」と呼ばれる、車に搭載されたコンピュータと通信して故障を診断するシステムを使う試験に合格する必要があります。

BMWマイスター…最後は、BMW整備士の最高峰、BMWマイスターです。最短5年でこのランクまで到達できるとされていますが、多くの人はそれ以上の年月をかけることもあり、狭き門となっています。BMWのデータベースにはない故障も”診断~修理”できなければならず、高度な技術と判断力が必要です。また、BMWマイスターに合格すれば企業によっては「BMW MEISTER」と刺繍の入ったつなぎを与えられます。

問題解決能力

次にBMWマイスターに求められる仕事のスキルは「問題解決能力」です。これまでの経験や知識をフル活用し、前例のない車の不具合を、短時間で解決する能力が求められます。

そのため、BMWマイスターになるための試験時間は25分しかありません。この短い時間の中で、正確性と技術を証明し、適正があると判断された者だけが手に入れることのできる栄誉ある称号なのです。

BMWマイスターが大変といわれる理由

BMWマイスターは、整備士の中でも憧れられる職業のひとつですが、「大変…」という理由で諦めてしまう方も多くいます。なにが大変と言われる理由なのでしょうか?

ここからは、BMWマイスターを目指したい方へ向けて、大変だと言われている理由をご紹介していきます。

マイスターになるまでが難しい

まず、BMWマイスターを諦めてしまう理由のひとつに、「BMWマイスターまでの道のりが長い」ことが挙げられます。先ほどもご紹介しましたが、どんなに優れた技術があっても5段階のランクを順番に昇格していかなければならないのです。

お伝えしたように、アプレンティスからスタートし、「BMWジュニアテクニシャン→BMWテクニシャン→BMWシニアテクニシャン→BMWマイスター」とステップアップしていく必要があります。BMWテクニシャンまではBMWが用意したカリキュラムに沿ってトレーニングを受ければ昇格できますが、それ以上は整備士としての勘や優れた技術がなければ昇格できません。

また、BMWマイスターになるための試験に出てくる車は試験当日までは公表されず、どのような不具合であるかも伏せてあります。

BMWには、2019年12月時点で12モデルあり、ボディタイプもさまざまな車種が存在するのです。これらの車種を、日々の業務をこなしながら勉強していかなければならず、ただ与えられた仕事をこなしているだけでは、BMWマイスターへの道は遠くなってしまいます。そのため、日々の努力は欠かせません。一部ではBMWを愛するBMWマニアこそが授かることのできる称号ともいわれています。

マイスターになってからの仕事内容

BMWマイスターになるとBMW全車種を担当できるようになりますが、定期的に新型のBMWが登場するので、そのたびにどんな不具合が出ても対応できるように研究しておかなければなりません。日々の業務に加え研究をする時間も用意する必要があります。

このことからBMWマイスターは、「一般的な整備士に比べ大変な仕事」と言われていますが、BMWが大好きな人や、自分の整備士としてのレベルを極限まで高めてみたいという人にとっては、やりがいがあるとても誇らしい職業です。難易度が高いことへのチャレンジや新しい知識を得られるという体験は、この職業だからこそできるという面もあります。ぜひ考慮して挑戦してみてください。

まとめ

BMWへの憧れや、整備士として高見を目指したい方は、BMWマイスターは目指すべき職業であると言えます。BMWという世界的に有名なメーカーの新技術や、構造を勉強できる大きなチャンスでもありますし、常にチャレンジできる環境は自分自身を向上させてくれます。

BMWの整備士を目指すなら、ぜひBMWマイスターを目指してみてください。